鶴屋怜が2連勝へ 無敗リマを破ったケヴィン・ボルハスと上海で激突【UFCファイトナイト上海】

現地時間2026年8月29日、中国・上海のオリエンタル・スポーツ・センターで「UFCファイトナイト:ヌルマゴメドフ vs ソン」が開催される。
プレリムのフライ級では、鶴屋怜とケヴィン・ボルハスが対戦する。
鶴屋はプロ戦績11勝1敗。
唯一の黒星は現在UFCフライ級王者となっているジョシュア・ヴァン戦で、5月のUFCマカオではルイス・グルレーを1R一本で下して再起を果たした。
対するボルハスは11勝5敗。
UFCでは苦しい時期も経験してきたが、6月の前戦では当時無敗だったアンドレ・リマを判定3-0で破る番狂わせを演じた。
フライ級ランキング入りを狙う鶴屋にとって、勢いを取り戻したボルハスをどう攻略するかが問われる一戦となる。
14カ月ぶりの復帰戦で一本勝ち 鶴屋が再び前進
24歳の鶴屋は、レスリングを最大の武器とする日本フライ級のプロスペクトだ。
3歳からレスリングを始め、ジュニアオリンピックで準優勝、世界大会への出場経験も持つ。
MMAでは2021年にプロデビューし、2022年12月には猿飛流を破ってフライ級キング・オブ・パンクラス王座を獲得した。
その後、ROAD TO UFCシーズン2に参戦。
準々決勝ではロナル・シアハーンを2R1分19秒、スカーフホールドアームロックで一本。
準決勝ではマーク・クリマコに判定勝利し、決勝ではジー・ニウシュイエを1R4分59秒TKOで下してトーナメント優勝を果たした。
UFCとの契約を勝ち取ると、UFC 303ではカルロス・ヘルナンデスに判定3-0で勝利。プロ戦績を10勝0敗まで伸ばした。
直近の試合はマカオ大会のルイス・グルレー戦になる。
唯一の黒星は現王者ジョシュア・ヴァン
鶴屋のキャリアで唯一の敗北となっているのが、2025年3月のUFC 313で対戦したジョシュア・ヴァン戦だ。
ヴァンのスピードと打撃に苦しみ、30-27、30-27、30-27の判定3-0で敗戦。
プロ11戦目にして初黒星を喫した。
当時は若手同士の注目カードだったが、その後ヴァンはブランドン・ロイバルらを破り、2025年12月にはアレシャンドレ・パントージャからUFCフライ級王座を獲得。
2026年5月には平良達郎を5R TKOで下して王座防衛にも成功している。
結果的に鶴屋の唯一の敗戦は、現在のUFCフライ級王者を相手にしたものとなった。
鶴屋はその敗戦から約14カ月試合から離れたが、2026年5月30日のUFCマカオでルイス・グルレーを相手に復帰。
この試合は通常のフライ級ではなくバンタム級で行われた。
今回は再びフライ級へ戻っての一戦となる。
序盤から得意のグラップリングを仕掛け、バックを奪うとリアネイキドチョークへ。
1R3分19秒で一本勝ちを収め、長期離脱からの復帰戦をフィニッシュで飾った。
プロ11勝の内訳は4KO/TKO、5一本、2判定。
9勝をフィニッシュしており、第1ラウンド決着は6度、第2ラウンド決着は3度を数える。
UFCでの平均テイクダウンは15分あたり5.03回、平均サブミッションは2.01回。
相手を倒してからフィニッシュへつなげる力は、今回も最大の武器となる。
無敗のリマを撃破 ボルハスが評価を覆す
対する28歳のボルハスはペルー・リマ出身。
プロ戦績11勝5敗で、11勝のうち8勝をKOで挙げているストライカーだ。
2017年にプロデビューし、2023年のDana White's Contender Seriesではビクター・ディアスを判定3-0で破ってUFCとの契約を獲得した。
UFCデビュー戦では、奇しくも鶴屋と同じジョシュア・ヴァンと対戦。
15分間を戦い抜いたものの判定負けを喫した。
続くアレサンドロ・コスタ戦では2R TKO負け。
その後、2025年3月にロナウド・ロドリゲスを30-27、30-27、29-28の判定3-0で破り、UFC初勝利を挙げた。
その後はス・ムダルジに判定負け、イマノル・ロドリゲスに2R TKO負けを喫したが、6月20日のアンドレ・リマ戦で大きな勝利を手にした。
リマはそれまでプロ11戦無敗。
ボルハスは大幅なアンダードッグとして試合を迎えたが、第1ラウンド終盤にはパンチでリマを大きくぐらつかせる。
第2ラウンドには偶発的なローブローによる中断もあったものの、最後まで打撃戦を戦い抜き、30-27、29-28、29-28の判定3-0で勝利。
リマにプロ初黒星を与えた。
ただし、この試合ではボルハスが129lbs(約58.51kg)を記録し、フライ級の非タイトル戦上限126lbs(約57.15kg)を3lbs(約1.36kg)超過。
ファイトマネーの20%をリマに譲渡する条件で試合が行われており、計量面では課題を残した。
それでもUFC公式はリマ戦について、ボルハスが戦績以上の実力を持つことを改めて示した試合と評価している。

鶴屋のテイクダウンか、ボルハスの打撃か
試合の構図は比較的明確だ。
鶴屋はレスリングから相手をマットへ運び、トップポジションを奪ってサブミッションやパウンドへつなげたい。
対するボルハスは、できるだけスタンドの時間を長く保ちたい。
UFCでのボルハスは有効打を1分あたり3.87発当てており、平均ノックダウンは15分あたり0.49回。
プロ11勝のうち8勝がKOで、一発で相手を崩せる打撃力を持っている。
一方、ボルハスのテイクダウンディフェンスは73%。
決して簡単に倒せる相手ではなく、鶴屋が何度も組みを仕掛けながらプレッシャーをかけ続けられるかがポイントになる。
ただし、鶴屋は前戦のグルレー戦で再び持ち味のグラップリングを発揮し、わずか3分19秒でフィニッシュした。
現在24歳。
唯一敗れた相手は現UFC王者で、それ以外のプロ11試合はすべて勝利している。
鶴屋がボルハスを得意のグラウンドへ引き込み2連勝を飾るのか。
それとも無敗のリマを破ったボルハスが再び下馬評を覆すのか。
フライ級の今後を占ううえでも注目したい一戦だ。
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