UFCフライ級アラン・ナシメントが34歳で死去 RIZINでは元谷友貴と対戦

UFCフライ級のアラン・ナシメント(Allan Nascimento)が死去した。
34歳だった。
UFCは現地時間2026年8月3日、ナシメントが同日朝、睡眠中に心臓発作を起こしたとみられ、反応がない状態で発見されたと発表した。
駆けつけた医療チームが処置にあたったものの、その場で死亡が確認された。
UFCは「心臓発作とみられる」と説明しており、確定した死因や詳しい状況は明らかにされていない。
UFCは声明で、ナシメントの家族や友人、チームメイト、関係者へ深い哀悼の意を表している。
2016年にRIZINへ参戦
ブラジル出身のナシメントは、日本の格闘技ファンにとっても縁のある選手だった。
10代でシュートボクセアカデミーに入り、20歳だった2011年にプロデビュー。
長い手足を生かした打撃と、下のポジションからでも関節技や絞め技を狙う攻撃的なグラップリングを武器としていた。
デビューから7連勝を飾り、そのすべてを判定に持ち込まずに決着。
ブラジル国内や米国の大会で経験を重ねた後、2016年にRIZINへ参戦した。
最初に組まれたのは、2016年4月17日の「トップ Presents RIZIN.1」で行われる予定だった元谷友貴との56.7kg契約マッチだった。
しかし、元谷が減量による体調不良でドクターストップとなり、試合は中止。
試合は実現しなかったが、ナシメントはリングに上がり、日本のファンへ「次回こそ素晴らしいショーを見せたい」と再来日を約束した。
年末のさいたまスーパーアリーナで元谷と対戦
その約8カ月後、ナシメントは再び日本を訪れた。
2016年12月29日、さいたまスーパーアリーナで開催された「RIZIN FIGHTING WORLD GP 2016 無差別級トーナメント 2nd ROUND」で、元谷との仕切り直しの一戦が実現。
60kg契約、肘打ちありのRIZIN MMAルールで対戦した。
ナシメントは第1ラウンドから左右のフックや左ハイキックを放ち、元谷の蹴り足を取ってテークダウン。
サイドポジションからニンジャチョークを狙うなど、得意のグラウンド技術を見せた。
一方の元谷も、オモプラッタやフロントチョークを仕掛けて反撃。
後半はナシメントに打撃でも圧力をかけ、激しい攻防の末に元谷が判定2-1で勝利した。
試合後、ナシメントは元谷を「とても優れた選手」と評価。
判定については「過ぎたこと」と受け止め、「またぜひ日本で試合をしたい。
次回は勝利を収めたい」と話していた。
結果的に、これがナシメントにとって唯一のRIZINでの実戦となった。
コンテンダーシリーズを経てUFCへ
RIZIN参戦後のナシメントは、2018年に「Dana White’s Contender Series」へ出場。
後にUFCで活躍するハウリアン・パイバと対戦したが、スプリット判定で敗れ、この時点ではUFCとの契約を獲得できなかった。
約3年間の試合間隔を経て、2021年7月にブラジルで復帰。
エリバウド・リマ・マルチンスをリアネイキッドチョークで破ると、同年10月にUFCデビューを果たした。
初戦ではタギル・ウランベコフにスプリット判定で敗れたものの、その後はジェイク・ハドリー、カルロス・ヘルナンデス、ジャフェル・フィーリョ、コーディ・ダーデンを相手に4連勝を記録した。
ヘルナンデス戦では第1ラウンドにリアネイキッドチョーク、ダーデン戦では第2ラウンドにアナコンダチョークを決めて一本勝ち。
UFCでは6試合に出場して4勝2敗を残し、2度の「パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト」を獲得した。
22勝のうち15勝が一本勝ち
ナシメントのプロ通算戦績は22勝7敗。
22勝のうち15勝を一本で挙げており、リアネイキッドチョーク、三角絞め、腕ひしぎ十字固め、ヒールフック、膝十字固め、アナコンダチョークなど、多彩な技で相手を仕留めてきた。
所属するシュートボクセ・ディエゴ・リマでは、元UFCライト級王者チャールズ・オリベイラと練習を重ねた。
オリベイラはナシメントのUFCでの試合でもセコンドを務めており、両者は同じチームで活動してきた。
最後の試合は、死去の約1カ月半前となる2026年6月20日の「UFC Vegas 119」。
ミッチ・ラポーソと対戦し、スプリット判定で敗れていた。
ブラジルから日本のRIZINへ渡り、コンテンダーシリーズでの敗戦や長期離脱を経て、UFCで4勝を挙げたナシメント。
日本のリングでも見せた攻撃的なグラップリングと、最後まで一本を狙い続ける戦いは、多くのファンの記憶に残る。
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