五輪王者スナイダーとタジュディノフが4度目の対決 因縁のライバルがRAF王座戦【RAF Moscow】

現地時間2026年9月5日、ロシア・モスクワ近郊のアリーナ・ムィティシで開催される「RAF Moscow:Chimaev vs. Woodley」で、カイル・スナイダーとアフメド・タジュディノフがRAFライトヘビー級タイトルマッチで対戦する。
2016年リオデジャネイロ五輪金メダリストのスナイダーと、2024年パリ五輪金メダリストのタジュディノフ。
世界最高峰のフリースタイルレスリングで何度も顔を合わせてきた2人にとって、今回が通算4度目の直接対決となる。
過去3戦ではタジュディノフが2勝、スナイダーが1勝。
直近の2026年3月「RAF 07」では3-3の同点からスナイダーが判定基準で勝利し、RAFライトヘビー級王座を獲得した。
今回は王者スナイダーが、過去に2度敗れている最大のライバルを迎えるタイトルマッチとなる。
2023年世界選手権ではタジュディノフが11-0で圧倒
2人が初めてシニアの大舞台で対戦したのは、2023年9月にセルビア・ベオグラードで開催された世界選手権だった。
男子フリースタイル97kg級準々決勝で対戦すると、当時20歳のタジュディノフがスナイダーを圧倒。
スナイダーの攻撃に対するカウンターから4ポイントを奪うなど得点を重ね、11-0のテクニカルフォールで勝利した。
五輪王者、世界王者として97kg級のトップを走っていたスナイダーが無得点のままテクニカルフォールで敗れる衝撃的な結果だった。
タジュディノフは続く準決勝でアブドゥルラシド・サドゥラエフと対戦。
9-2とリードしたところで、サドゥラエフが首の負傷により試合続行を断念し、タジュディノフが決勝へ進出した。
そのまま決勝も制し、世界王座を獲得。
97kg級の頂点へ一気に駆け上がった。
パリ五輪でもタジュディノフが6-4で勝利
再戦は2024年パリ五輪の97kg級準決勝で実現した。
スナイダーが1-0と先行したものの、タジュディノフがテイクダウンからポイントを重ねて逆転。
終盤には6-1までリードを広げた。
スナイダーも最後まで攻め、残り時間わずかの場面でテイクダウンを奪ったが届かず、タジュディノフが6-4で勝利した。
タジュディノフはその後の決勝も制し、21歳で世界選手権と五輪の両方を制覇。
一方のスナイダーにとっては、世界選手権に続いてタジュディノフに阻まれる結果となった。
RAFで3度目の対決 スナイダーが3-3から雪辱
両者は2026年3月28日の「RAF 07」で3度目の対戦を迎えた。
この試合では空位となっていたRAFライトヘビー級王座が懸けられ、タジュディノフが序盤にリードを奪う展開となる。
しかしスナイダーは終盤までプレッシャーをかけ続け、押し出しによるポイントで追いつく。
最終スコアは3-3。
RAFの判定基準によってスナイダーが勝利し、過去2戦で敗れていたタジュディノフから初勝利を挙げると同時に、RAFライトヘビー級王座を獲得した。
わずかな差で決着したこともあり、両者のライバル関係に完全な決着がついたとは言い難い試合だった。
王者スナイダーはRAFで4戦全勝
タジュディノフへの雪辱を果たしたスナイダーは、その後もRAFで勝利を重ねている。
4月の「RAF 08」では2023年世界王者リザベク・アイトムハンを12-6で下し、王座初防衛に成功。
続く「RAF 09」では2024年パリ五輪銀メダリストのギビ・マチャラシビリを10-0のテクニカルフォールで撃破した。
さらに7月の「RAF Georgia」では、長年97kg級で最大のライバルだったサドゥラエフと対戦。
5-4とリードした第3ピリオド4分25秒、シングルレッグからテイクダウンを奪い、そのままフォール勝ちを収めた。
RAFでは4戦4勝と無敗を維持し、世界トップクラスの選手を立て続けに破っている。
今回のタジュディノフ戦は、そのスナイダーが獲得したライトヘビー級王座を懸けた再戦となる。
タジュディノフは中央で距離を保ち、カウンターを狙う
過去3戦を見ると、両者の勝敗を分けてきたポイントは明確に異なる。
タジュディノフの強みは、長いリーチと優れたタイミングを生かしたカウンターだ。
2023年世界選手権では、スナイダーが足へ入ったところからカウンターで大きなポイントを奪った。
距離のある状態でスナイダーに攻撃を仕掛けさせ、そこから再攻撃やカウンターにつなげる展開はタジュディノフにとって理想的と言える。
一方のスナイダーは、距離を潰してハンドファイトを続け、フィジカルとプレッシャーで相手をマットの外へ押し出す展開を得意とする。
実際にRAF 07では、オープンスペースで大技を狙うのではなく、終盤まで圧力をかけ続けたことが逆転につながった。
タジュディノフが中央で距離を保てるのか、それともスナイダーが接近戦と押し合いへ持ち込むのか。
今回もその攻防が勝敗を大きく左右しそうだ。
直接対決はタジュディノフ2勝、スナイダー1勝
タジュディノフが国際大会で2連勝した後、スナイダーがRAFで初めて雪辱。
通算成績ではタジュディノフが2勝1敗とリードしているが、現在RAFのベルトを持っているのはスナイダーだ。
世界選手権では11-0の完敗、五輪では6-4の接戦、そしてRAFでは3-3の判定基準。
対戦を重ねるごとに両者の差は縮まり、3度目についにスナイダーが勝利した。
4度目となる今回はRAFライトヘビー級王座が懸けられる。
MMAファイターも数多く出場する「RAF Moscow」の中でも、純粋なレスリングの競技レベルという点では大会屈指のカード。
五輪金メダリスト同士による因縁の再戦が、モスクワ近郊で新たな決着を迎える。
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