MVP MMA、選手への収益配分50%以上を目標に ビダリアン「大きな企業価値を生む」

Most Valuable Promotions(MVP)とProfessional Fighters League(PFL)の統合で誕生した新会社が、選手への収益配分を少なくとも50%とする目標を掲げている。
MVP共同創設者のナキサ・ビダリアン(Nakisa Bidarian)は、Bloombergのインタビューで、同社が選手への収益配分を少なくとも50%とすることを重視してきたと語った。
「これまで常に、収益の少なくとも50%をアスリートへ提供することに重点を置いてきた」
ビダリアンは、選手が公平な取り分を受け取ることで、競技や団体への関与と意欲が高まり、興行の質も向上すると主張。
選手への配分を増やすことは単なる支出ではなく、団体の長期的な企業価値を高める投資になるとの考えを示した。
現時点で50%を達成したわけではない
今回示された50%という数字は、統合後の組織が目指す収益配分の目標であり、現在のPFLがすでに全選手へ収益の50%を分配しているという意味ではない。
また、各選手が個別に収益の50%を受け取るという意味でもなく、選手全体への収益配分比率を指しているとみられる。
ただし、対象となる収益の範囲や選手報酬に含める項目、算定期間、具体的な分配方法については、現時点で明らかにされていない。
「上場企業にはない柔軟性がある」
ビダリアンは、新会社を当面は非上場企業として運営する方針にも言及した。
株式市場や投資家から利益率と企業価値を厳しく評価される上場企業に比べ、非上場企業には報酬体系や契約条件を柔軟に設計できる余地があると説明。
世界のトップ選手を獲得するため、報酬面でも積極的な提案を行う考えを示した。
さらに、UFCが選手への収益配分を50%まで引き上げれば、利益率や企業価値に大きな影響が出ると主張。
その一方で、MVPには新しい報酬モデルを一から構築できる強みがあると自信を見せている。
ただし、これはビダリアン側の見解であり、UFCの報酬制度に対する評価や、MVP MMAが実際に50%以上の配分を継続できるかどうかは、今後の運営実績を見る必要がある。
MVPとPFLが統合
MVPとPFLは現地時間2026年7月30日、両社の統合を正式に発表した。
統合後はMVPが全体の主要ブランドとなり、PFLが持つMMA選手のロースター、世界各地での大会運営体制、メディア資産、配信網を基盤として「MVP MMA」を展開する。
新会社では、ジェイク・ポール(Jake Paul)とビダリアンが共同創設者兼取締役を務め、PFLのジョン・マーティン(John Martin)がCEOに就任。
ボクシングとMMAを合わせて約400人の選手を抱える格闘技組織となる。
MVPは公式発表でも、公平な報酬、選手の露出拡大、競技以外でのブランド構築を支援する「選手第一」の方針を強調している。
ジェイクも、現在の格闘技界の報酬モデルを変え、選手に公平な報酬と世界的なスターになるための舞台を提供することがMVP設立の目的だったと説明。
PFLとの統合によって、その構想を大幅に前進させられると語った。
UFCとの選手獲得競争にも影響か
今後の焦点は、MVP MMAが50%以上という収益配分の目標を、実際にどのような形で実現するかだ。
PFLライト級世界王者ウスマン・ヌルマゴメドフ(Usman Nurmagomedov)は、アーチー・コルガン(Archie Colgan)戦を最後に現在のPFL契約を満了し、フリーエージェントとなった。
今後の所属先については、競技面でのレガシーだけでなく、家族のための報酬も重視する姿勢を示している。
MVP MMAが高額な契約や手厚い収益配分を実現すれば、UFCとの契約を満了した有力選手や、複数団体からオファーを受けるフリーエージェントにとって、新たな選択肢になる可能性がある。
一方で、高額報酬を支払いながら興行を継続し、組織として利益を確保できるかという課題も残る。
収益の50%以上を選手へ配分するという目標が、格闘技界の報酬制度を変えるのか。
統合後のMVP MMAに注目が集まる。
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